損傷機構「CO-CO2-H2O SCC」が選定されました。
下記のリンクをクリックすると、損傷機構解説を参照できます。
- CO-CO2-H2O SCC
CO-CO2-H2O環境における炭素鋼の応力腐食割れは、化学プラント配管系の溶接部、都市ガス容器などで報告されている。CO2ガスを溶存する水環境で炭素鋼は湿性炭酸ガス腐食と呼ばれる速度の大きい腐食を受ける。COガスが共存すると、金属表面へのCOの吸着により腐食反応が抑制される。このような条件で応力腐食割れが生起する。割れ形態は粒内応力腐食割れであって、アノード溶解型の機構によるものと考えられる。合金元素としてのCrが割れ感受性抑制に効果があり、5~9%Cr-Mo鋼以上の材料は実用上割れに免疫と考えてよい。また、焼入れ焼き戻し材に比べて焼きならし材の割れ感受性は小さい。
-->